最近ハマっているのは、少し前のマンガを読むこと。
90年から2010年あたりがターゲットです。
今回の「クローズ」はパズドラとのコラボがキッカケで読み始めました。
パズドラプレイヤーの間では好評と言えなかったようで、僕も知らない作品とのコラボだったためほぼ無関心。
ところが、試しに回して出たガチャのキャラに惹かれ、これはマンガを読まなければと憑りつかれたかのように読み始めます。
思い返せばクローズを初めて知ったのは2009年に公開された小栗旬主演の映画。
テレビで放送されたのを観ましたが、うっすら覚えている程度の記憶しかありません。
原作を読み終えてからではもう少し入り込んで観られるのかと、再び観る機会を楽しみにしています。
おおまかな設定やあらすじなど
主人公は金髪オールバック、常にスカジャンの「坊屋春道(ぼうや はるみち)」。
不良が集まる高校への転校から物語が始まります。
僕自身初めての不良マンガだったので、どのような展開になるのか全く想像ができず、そこが新鮮でまた楽しめました。
ゴリゴリなケンカを繰り広げるだけではなく、ケンカを通して築いた学校での人間関係、他校との繋がり、町を越えての友情、どこまで広がっていくの?と思わせるほどの人望には見ていて清々しい気持ちに。
そして現在では全く見ないリーゼントやパンチパーマの高校生がうじゃうじゃ出てきます。
高校生とはいえないような風貌のキャラクターもたくさんで、笑ってしまう一面も。
自販機でタバコを買っている描写は、タスポが実装された現在では見られない光景です。
なにより250円くらいで買えているのに懐かしさを感じました。
1番衝撃を受けたのは、駐車場にトランクの突き出たセダンタイプの車ばかりが並んでいたこと。
今ではセダンタイプのトランクは丸みを帯びており、満車の駐車場でも軽自動車と普通車が半々、もしくは軽自動車が半数を超えます。
作品中の時代を楽しめるのもわくわくする大きなポイント。
20代後半から30代、40代の人にはドストレートだと思います。
キャラクターの力強さ
僕が好んで読んでいたのはもっぱら特殊な能力を備えたバトルマンガ。
一方クローズはフツウの人間同士の戦いなので、躍動感もありながら一コマ一コマの力強さをひしひしと感じました。
パンチ1発でダウンさせるシーンから、延々と殴り合うシーンまで、人間の拳から出る力強さには重たさや痛み、心情など、さまざまなモノが受け取れます。
この先負けてしまうだろうと思わせるキャラにはそこまで重たさが感じられず、明らかにヤバい、強そうなキャラに漂わせるオーラ、戦闘シーンの重たさの使い分けがとても上手い。
とはいえ、危険なオーラを放つ猛者だけでなく、器の大きい豪傑や、頭のキレる強者、頼りになる舎弟などなど、ひとくくりにケンカばかりしている不良ではない、人間性に富んだ多彩なキャラの存在にも注目です。
過去に対立していた人物とも理解し合う内容なので、嫌な気分にならず読めるのが1番嬉しい。
つらい場面もありますが、考えたキャラを大切にしている作者の気持ちを伺えます。
また、しっかりと進級、卒業も描かれており、ただ不良であり続けて終わるカタチではないところにも心をつかまれました。
2年生から3年生へと進級し、学校を出たあとどうするか。
そのあたりの心境がものすごく繊細で、そうだよなあなんて思いながら感情移入して読んでいました。
最強の3年との決着。最高の3年の卒業?ここも見どころです。
さいごに
1990年から1998年まで月刊少年チャンピオンで連載されていたクローズ。
平成21年で6巻が130版も発行していて驚きました。
よく目にはしていた市松模様の帽子を被ったキャラクター。
そのチャンピオンのマンガを読んだのは今回が初めて。
今だからこそ、勢いだけではなく、理解しながら読むことができてとても良かったです。
本当におもしろいマンガでした。
そのほかに作者自由欄が手書きだったり、好きなことをガンガン書いているのも見どころです。
あ、絵がうまくなった?と思えるところも見どころかもしれません。