僕は小学校、中学校と国語が苦手でした。文章を読むのが大嫌い。本を読み始めたのもここ数年の話。文字を綴るのも嫌いだった僕が、ブログを何年もやっているのに首を傾げるときがよくあります。
先日、「井上ひさしと141人の仲間たちの作文教室」を読みました。
井上ひさし先生は、『ひょっこりひょうたん島』の原作者と紹介すればわかりやすいでしょうか。
本書にはおもしろいことがたくさん書かれていて、「へえ!」と頷くお話がたくさんです。そのなかに僕の大嫌いだった感想文の難しさについても書かれていて、 目から鱗でした。そもそも感想ってなんぞや?と思うくらいに、わからなくなります。
感想とは
物事について、心に感じたことや思ったこと。所感。
本書には感想文について、日本語の書き方を教わってもいない子どもに、物事について感じたことや思ったことを書かせようというのはムリだ。大人でもできないようなこと、プロでも難しいことをやらせようとしている。と書かれていたのにスーッと納得できました。
ましてや読書感想文は、読んだ本を理解することが前提にあり、感じだことや思ったことをまとめなければなりません。いやこれムリだろうと率直に思います。
このブログにはプレイしたゲームの感想を書いていて、これは感想なのか?批評なのか?と、書きながら、書き終えてから、読み返してから、いろいろ考えてよくわからなくなることもしばしば。
最近書いたFF3の感想は「感想だ!」と押し出したつもりでも、結局あやふやな感じになってしまったように思っています。
まず、読む対象によって書き方が変わってきます。感想=ネタバレともなるため、プレイ済みの人が対象のはずなのに、伏せて書いているところを作ってしまいます。この感想を読んで、未プレイの人にも楽しんでほしい気持ちがあるのでしょう。楽しかった感想なのだから、やはり勧めたいものなのでしょうし。
未プレイの人にオススメしたいのであれば、醍醐味であるところは伏せなければなりません。しかし、醍醐味を回避しておもしろさを伝えるのは非常に難しい。プッシュしたいシステム面はセーフなはず。ではどこからがアウトなのだろう?そのあたりを考えてぐるぐる止まりません。
「使用回数のある魔法」の見出しは、システム面で僕がインパクトを受けた部分。「大変だったけど、こんな使い方もあるよ」と使い方やコツを教えてしまっているのでアウト?など考えだしたら止まらなくなります。
この記事を書いた目的は、プレイした感想をまとめるほかに、楽しかったので遊んでみてほしい意味があります。
魔法には使用回数があって少し変わったシステム。回数制だからじりじり減って苦戦を強いられる。でも、終盤には扱いやすいところもある。MPとは違った使い方でおもしろかった。だから興味を持ったら遊んでみてね。というメッセージ。
その他の感想も、これこれがこうだから面白かったよ。あれがこうでおいしかったよ。それはダメだったけど、ここはすごく楽しかったよ。と、このブログ内では勧めるのがメインです。あれはダメだったなど、オススメできない感想もありますが。
僕のブログでの感想は、オススメしたい。あるいはオススメできない。これがベースにあるのだと思います。
あれこれ書いておきながら自分でもオチがわからなくなってきたので、このへんでおしまい。
小学生のころに書いていた読書感想文は、どのような構成で書いていたのだろう。そしてどのような構成で書くのが正しいのだろう。完全に正しいルールはないようにも思いますが、感想文の書き方にますます興味が湧いてきました。
井上ひさし先生の本は言葉や文章に興味のある人へおすすめしたい1冊です。本文は対話形式となっており、本が苦手な人でも読みやすいかと思います。なかでも、「日本語には性別がある」はとても興味深かったです。