まず、PS4版の画質のきれいさに憧れて、3DS版に物足りなさを感じていた部分もありましたが、一通りプレイしてみると、「ドラクエ感」を強く感じる3DS版をプレイして良かったと思います。
そして、今までのドラクエシリーズで最もおもしろいのが11だと思いました。
「原点回帰」がテーマということで、プレイしながらいろいろ考えてしまうポイントが尽きません。
真っ先に入ってくるのが音楽。あらゆる場所で過去作のBGMが使用されています。
初めは懐かしさからじわっと来るものもありましたが、逆に新規が少ないため、物足りなさも否めません。あるいは、リメイクを使っているせいで、使用曲数が多くなってしまい、思い出補正も加わって、新規に気付きづらかったのかもしれません。
そして、新規の音楽もドラクエの世界観にピッタリはまっています。僕はヘンなタイプのボス戦BGMがお気に入り。「ムドーの城へ向かう」が流れるシーンではうるっときてしまうのに、歳を感じてしまう面もありました。
続いてストーリー。CMでも使われていた「なぜ悪魔の子なのか」がメインで進行していきます。ダメ王子、魔物に心を売る人、海底王国と人魚、魔物に支配されている町、そしてむっつりスケベ。ドラクエあるあるがぎっしりと詰め込まれていて、新鮮さと懐かしさで倍楽しめました。
最近ではアイテム収集などよりも、ストーリー重視で遊べるようになったため、さらに物語へ入り込めるのが、本当に楽しく思えます。
「悪魔の子」を含めた、たくさんの事柄は、周知されていた事実と違う状態だったのが衝撃的。それぞれの真実を知る工程も、ゲームを楽しめた一因でした。
また、先代の勇者たちは名前だけかと思いきや、後々大切な役割を果たすために登場するのも感激です。
3Dで描かれるキャラクターには、ドラクエらしい雰囲気が感じられず、2Dプレイを推していた一方で、3Dキャラクターには、アクションや表情がよくわかるのに魅力を感じ、気付けばほぼ3Dモードでプレイしていました。
イベント時、ドットで描かれる2Dキャラクターはうろうろしたり、震えたり、飛び跳ねたり、モーションに変化はあるものの、情報伝達の要は台詞です。3Dでは、キャラクターは手を伸ばし、脚を動かし、笑って怒って、物を持ったり拳を握ったり、動きや表情の繊細な部分が見られます。
今まで遊んできたドットのドラクエも、目に映るキャラクターはあちこち動き回ったり、魔物に攻撃されてもパタッと倒れて終わりでした。これも実は慌てふためいて、倒れまいと必死に堪えているような、リアルな状況を想像したら、過去作への意識もまた変わって来るように思います。
それを2D版、3D版を切り替えられることで教えてくれたのがドラクエ11でした。
ゲームシステムについては、ファミコン、スーファミ、過去作と比べたら、相当遊びやすく、快適になっています。悪くいえば「ぬるい」ですが、必死にレベル上げをする必要もなく、回復ポイント、セーブポイントがたくさんあるのは間違いなく快適です。
裏ボスへ向かうのも、同じ敵をひたすら倒す、苦行のレベル上げではなく、準備されたダンジョンをクリアすれば、無理なくレベルが上がっていくため、遊んでいるうちに強くなっていきます。
今まで裏ボスを無視していた僕が、シナリオクリアのために遊んでいたらレベルが95まで上がっていて、ここまで上げてしまうと、裏ボスも弱くなってしまいました。
やったぶんだけ強くなれるのは、RPGの素晴らしいところです。
そのほか、さまざまなところで「原点回帰」を感じました。
ドラクエ1とドラクエ3のシーンがチラッと入ってくることで、ロトシリーズを強く印象付けさせられ、ドラクエ1のラスボスが「りゅうおう」なところに、真エンディングと繋がりがあるようにも考えさせられました。
ドラクエ11はファミコン版のロトシリーズと強く関わりがあるため、1,2,3が好きな人はぜひ遊んでほしいと思います。また、ドラクエ11をプレイして、1,2,3が未プレイな人はコチラをぜひとも遊んでほしいです。
「やっぱりドラクエは最高だ」
そんなふうに思わせて、楽しませてくれたドラクエ11に感謝です。
本当に楽しかった。
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