本はあまり得意ではないのですが、エッセイはしばしば読んでいます。
エッセイはそのときの情景を思い浮かべやすく、自分も体験しているような気分になれるので大好きです。
ここ数年、食に関心が出てきて、中でも甘いものがちょっと好き。
そのタイミングに書店で発見したのが「3時のおやつ」でした。
「3時のおやつ」には、さまざまな人のさまざまなおやつのエッセイが書かれています。
おやつの定義も人によって異なり、その思い出や出来事も人によって違います。自分の知るおやつが懐かしく思えたり、知らないおやつをとても新鮮に伺えたり、おいしさに加えて状況や心情を感じられるのが、この本の醍醐味です。
さらに本書の最大の特徴は、1おやつにつき6ページの超短編だということ。
僕のように本が苦手なタイプでも気軽に読み始められて、気付いたらもっと読みたいと思える圧倒的な読みやすさがあります。
1つを読み終えたら休憩して、そのおやつの余韻に浸るのが僕の楽しみ方。そのため、1冊が思いのほか長持ち。
また、楽しく読むコツは、食後や満腹時を避けることです。お腹を空かせて読めば、より一層おいしく読み進められます。
これを機に短編集を探るようになり、先日は「3時のおやつ」と同じテイストの「夜更けのおつまみ」を購入しました。おやつとは違う、やや渋めの内容を夕食後に楽しんでいます。
おやつのように、おつまみのように、おいしいエッセイ短編集をちょっとつまんでみませんか。本が苦手でも小腹が空くこと請け合いです。