前回の記事の続きのようなものです。
僕はいつも時間に追われています。誰に急かされているわけでもないのに1人でせかせかと。
とりわけごはんを食べているときがひどい気がしています。これは実家のルールが影響していそうで、そのルールは「夕食は30分で食べる」というもの。
実家では家族がそろって夕食が始まり、テレビを見たり会話をしながらごはんを食べます。そして30分ほどで次々に立ち去って行く。なんらかの理由で延長戦に入るとなんともいたたまれない気持ちになってしまいます。
早々に立ち去らなければならない理由は、母がテーブルや食器を片づけられないから。とくに指摘されているわけでもなく、昔から暗黙の了解として30分の時間制限が存在しているのです。
食べるペースがイマイチ遅いときには「箸を置かずに食べてしまえ」と、よく祖母からも言われていました。
今では談笑しながら、箸を置きながら、ゆっくり食べるのが推奨されていていますが、実家では受け入れられない話題でしょう。
前述した「夕食が始まる」のワードが妙にしっくりきていて、まさに「よーいどん」なのだと思います。
そんなことを考えているここ最近では、ごはんをあえてゆっくり食べるようにしています。誰に急かされているわけでもない。本当にこれが正しく、誰にも急かされていないのだからゆっくり食べていいんだよ、と急いでしまうたびに自分に言い聞かせています。とくに外食は急いでしまいがちなので、ゆっくりゆっくりを心がけています。
すると、今まで見えてこなかったごはんの楽しみが見えてきたのに驚いています。それはシンプルに食べ物のおいしさであったり、料理の見た目であったり、会話の楽しさであったり、店の雰囲気だったり。
これまでは食べることに必死で周りが見えていませんでした。文字通り周りが見えていない。ただ食べることをしているだけ。
1日3回も行う食事にもっと余裕を持って取り組みたいと思ったキッカケでした。
次回がラストです。ぜひお付き合いください。