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【映画】『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』を観てきました

最も好きなマンガのジョジョが実写化。それを聞いたときは耳を疑いました。以前にあった実写化の話は、「荒木先生が『実写化は不可能』と断言したためなくなった」と聞いており、その矢先に実写化決定。すごく驚いた記憶があります。

 

マンガはマンガ、アニメはアニメ、映画は映画と割り切れる頭になったので、今回の『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』は、とても楽しく観ることができました。ジョジョが好きな人も納得して見られるのではと思います。

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公開から1ヵ月。人もだいぶ落ち着き、割引のある日にゆっくりと観ることができました。

 

以下ネタバレがある感想です。

 

まず、第一章のストーリーは、アンジェロから虹村兄弟編まで。2時間でここまでを詰め込んでいるわりに、きれいに、うまく話がまとまっていると感服しました。

メディアではアンジェロを演じる山田孝之さんが大きく取り上げられていたので、アンジェロ編で終わると思い込んでいました。やたら展開が早いと驚きながら、虹村兄弟まで進み、「億泰くん、形兆が出てくるなら、ここまでやるよね、そうだそうだ」と虹村兄弟の存在を失念してしまうくらい、山田孝之さんとアンジェロの存在感が強烈。

駆け足な感じは否めませんが、違和感のない納め方は素晴らしいです。

 

キャスティングも雰囲気がマッチしていて良かったです。

しかし、新田真剣佑さん演じる、億泰くんは「きれいすぎる」と感じていました。実際に本編を観ると全く違和感はなく、むしろ似ている。

大きくまんまるな目はソックリです。

「そもそもジョジョにきれいじゃない登場人物はいないんだよね」そんな部分に気付かされたポイントでした。

ビリビリきそうな声を張るシーンも、プロモーションでは迫力に欠けていました。そこは映画館の音響でカバー。マンガでもなく、アニメでもなく、「人間が声を張るとこんな感じ」として観ると、とても興味深いです。

個人的には、好きな伊勢谷友介さん、大人になってクールな承太郎をもう少し出してほしい気もしました。しかし、舞台は4部なので仕方ないのかなと。

 

ところどころで出てくる伏線にもワクワクしました。イタリア料理店のトラサルディー、過去に吉良が起こした事件の切り抜き。とりわけて、ラストのシアーハートアタックにはビックリ。「この町を守る」うえでは、レッドホットチリペッパーの存在は省いても確かに問題はない。このあたりも上手にまとめて繋げています。

 

ちょっと気になる点は、ギャグ要素がなかったところ。ギャグになるかはわかりませんが、ゴム手袋にアクアネックレスを閉じ込めるシーンで「ばっちいですけど」のくだりが抜けていたのには結構ショック。ほんわかした雰囲気が強い4部にも関わらず、映画ではサスペンス感が強く出ていたように思います。

クレイジーダイヤモンドを命名する場面がなかったのも気になりました。しかし、ほかのスタンドは既に名前があるのに、わざわざクレイジーダイヤモンドだけその場面を付ける必要もないと理解できます。

ただ、虹村形兆の名前はどこで出てきたのだろう?これだけが腑に落ちません。初見ではない場合、登場人物などがわかりきっているため、いつから?を見落としてしまうのがちょっとつらい。

 

あとは形兆が「重力」を語っていたところ。原作にはないシーンです。あの場面で組み込むのは何か強いメッセージがあったのだろうと感じました。それに対して仗助は「運命」について語りだし、ジョジョをラストまで知っていて、作っているのを痛感。中途半端な作品にしない努力が見えたように思います。

 

映画だから仕方ない面として、ジョジョならではの心理描写がないのはかなり痛い。あれこれフクザツに考えている部分が削がれると、物事がシンプルに見えてしまう。映画を観て、ここを最も強く感じました。

また、「もっとも」なことなのですが、原作を知っているため、ドキドキワクワクのサスペンスな感じがありません。これはもう仕方がない。ヘンに作品を変えてしまってはそれこそおかしくなってしまいますし。それを踏まえたうえで、「ジョジョの絵が苦手」という人を映画に連れていきたい気分になりました。

本当によくできており、続編も楽しみです。

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