随分前に「ウェブで連載しているマンガがおもしろい」と、妹から勧められたのがワンパンマンでした。当時はウェブでマンガを連載する、そして読むのは珍しかったのもあり、興味津々。
また、作画担当がアイシールド21の村田雄介先生だったのもポイントでした。アイシールド21は優しいタッチのスポ根アメフトマンガ。思い出深い作品です。
ワンパンマンは負け知らず
主人公の「サイタマ」は敵を1撃(ワンパン)で倒してしまう、強すぎるヒーロー。この設定ならばギャグの4コマが合っていそうな雰囲気です。メインとなる主人公が、強敵に立ち向かうため四苦八苦。不屈の闘志で修業に励み、ライバル、敵を倒していく!といった要素はなく、向かうところ敵なしの圧倒的強者。ワンパンで敵を倒してしまうなら、ストーリーも何もないように思えますが、巧みなストーリー構成で、続きが仕方ないマンガに仕上がっています。
原作のONE先生が描いた、無敵のヒーローはこのような感じ。
作ったTシャツ届いた pic.twitter.com/xnX2cTHtpj
— ONE (@ONE_rakugaki) 2016年7月29日
このゆるーい感じとは裏腹の強さ、そして正義の心にとても惹かれます。とはいえ、サイタマも過去には修行を行っており、そのせいで髪の毛がなくなってしまいました。
ストーリー展開から目が離せない
ザックリとワンパンマンのあらすじを。
趣味でヒーローをやっていたサイタマは、知名度を上げるべくヒーロー認定試験を受け、無事合格。ところが、身体能力に反してヒーロー最低ランクのC級からスタートすることに。ここから登場人物がグッと増え、大きく物語が動いていきます。
ヒーロー最高ランクのS級が苦戦する敵にもC級ヒーローのサイタマは無敵。B級、A級、S級ヒーローがボロボロになっていくなか、「サイタマ早く来てよ!! 」と、“絶対に”負けないヒーローがいるからこそ生まれる感情。ヒーローアニメを見ている子どものような気持ちになれる興味深いマンガです。こんな気持ちになれるマンガがあったのは驚きました。
物語の展開が読めず、予想外な状況になることが多いのも魅力です。勝った!と思っていたら、まだ立ってた。パンチが入った!と思ったら反撃を受けて吹き飛ばされた。良い意味で期待を裏切ってくれます。
また、作画の村田雄介先生の迫力、スピード感、躍動感のある絵も見どころ。こればかりは見てくださいとしか言えません。パンチの拳、腕、肘、肩、体の角度、力強さ、顔の表情など、雰囲気に飲み込まれるような感覚はたまりません。蹴りのシーンも、脚の曲がり具合、勢い、高さ、魅せ方を完全に理解している、プロならではの業を感じられます。読んでいて、思わずハァと声が漏れたのは自分でも印象的でした。
さいごに
そのほかに、個性的すぎるたくさんのキャラクター、サイタマの気になるTシャツ、格言、笑いどころ、怪人の性質、戦い方、ネーミング、おもしろいところが盛りだくさんです。
ぜひぜひ読んでみてください。