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【Books】体癖を活かした整体法、「身体にきく」の感想

年に1度くらい訪問するブックカフェで「身体にきく」と出会いました。さまざまな本を物色してもピンと来るものはなく、ずるずるとキャラメルラテをすすっていたところで紹介されたこの本。とりあえず中身を覗いてみると、聞きなれない「体癖」のワードが目に留まりました。そしてゴリゴリと骨を動かす整体法ではなく、呼吸や気の面も考慮されていた内容に惹かれて購入。

文庫本もKindleを使用しているので、久々に持った紙の感覚を楽しみながら読めた本でもありました。

 

自分の「体癖」と傾向を知る

本書には体癖(たいへき)と呼ばれる骨盤のタイプによるクセから10種に分別するところから始まります。診断方法は前書きよりも先に書かれていて、これまた引き込まれた一因でした。

僕が当てはまったタイプを読んでみると、結構当たっていて驚きました。たった10に分けられただけなのに、ここまで当たるものなのかと。なかでも、食べられなくなることが強いストレス、1食抜いただけでもフラフラする、食べられなくなると非常につらい。この点がドストライクでした。今までなかなか理解されなかった部分でもあるので、ウンウン!といった感じで、食い入るように読み進めていました。

また、今まで食に興味がない、食欲がないと思っていたのが、これらのことから食欲に気付いていなかっただけなのではと考えるキッカケにもなり、書かれていない面でも自分を知るポイントがたくさんあります。

 

整体の考え方

整体といえば、体をバキバキ鳴らして骨を矯正するといったイメージ。散々通ったおじが全く効果を得られなかった話からも、どうも胡散臭い印象が頭から離れません。

本書は体を楽器に例え、各部分が調和する話から始まります。体をこのようにするとラクになるといった描き方は、数えられるくらいしかありません。というのも、紹介されている整体術は体のゆがみを活かした方法であり、矯正するような内容が全くないためです。

僕は右肩が下がっており、証明写真を撮影する際には意識的に片方を下げています。肩甲骨も右側が盛り上がっていてアンバランス。右側の肩甲骨はいつも疲れている感じがあります。背骨もくねっと曲がっており、指摘されてから地味に気になるポイントへ。

これらのクセを治したら、すこぶる健康体になれるのか?とずっと悩んでいました。ところが、本書ではゆがみを活かす、直さなくても良い旨が書かれており、つかえていたモノがスッと落ちた気分です。

確かにゆがみは直したほうが良いのかもしれません。しかし、今までこの状態でバランスを保ってきたなら、これを活かした調整のほうが安定するのも納得できます。また、立ち方、座り方、眠り方などなど無意識にクセは染みついているので、ゆがみを直したところで、何度も帰ってくる気もしています。

そして、本書では「気」についても語られています。僕は信じているタイプなので、疑うことなくスッと読めました。

 

さいごに

一見不要そうにも思える、相手を用いた共鳴を利用する方法は、読んでおいても損はない項目でもあります。とくべつ難しいことをするわけではなく、触る、さするが基本。近くにいる人へ何かしてあげられる点においては、人のために読む本にもなります。

なにより、整体に対する考え方が素晴らしかった。体の調子を整えることに加え、精神面の安定も得られます。

シンプルに整体の本として読むと、良い意味で期待外れになる本です。 

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